M15からのデザイン変更についてはコチラをご覧ください(いつも私が見ているMtGに関する記事を書いているブログに飛びます)。
マジックとは?
マジック(マジック・ザ・ギャザリング,MtG)とは,世界で最古のTCGです。昨年2013年には20周年を迎え,特設サイトなんかもオープンしました。最近は国内TCGにとられていたプレイヤー人口を段々と取り戻し,日本の大きな大会では参加人数記録を更新したことも記憶に新しいです。ゲームとしての特徴は,限定戦(後述します)があることと,長い歴史も持ち,店舗に根ざしたカード供給を考え,そして独特の世界観を持っていることが挙げられます。
私がマジックにハマったワケ
もともと私はボードゲームが好きで,このブログでも話題にすることもありました。私はボードゲームの持つ”説得力”に惹かれて魅了されたのですが,この説得力とはいわゆる「なぜそういう行動をプレイヤーがさせられているのか」「なぜ敵対するプレイヤーがいるのか」といった,ゲームに世界を設定するには欠かせない要素のことです。
私がマジックに触れたのはイニストラードというカード・セットからでした。これはゴシック・ホラーの世界をモチーフ(元ネタ)にして,人間から狼男に変身するカードや,自警団が死後に人を襲うゾンビとなってしまうカードを作っているカード・セットでした。こうして私はイニストラードのロゴ・マークを見るたびにワクワクするようになりました。こうした世界設定の巧さがマジックの魅力の一つでもあります。
《月霧/Moonmist》(イニストラードのカードより) |
こういったデザイン優先のカード・デザインはトップダウン方式と呼ばれ,最新ブロック(カード・セット3つで1ブロックです)のテーロスにも採用されています。テーロスはギリシャ神話の世界をモチーフとした世界です。現在ブロックの第一セットである「テーロス」が発売されていて,2月には第二セットである「神々の軍勢」が発売されようとしています。楽しみですね。
あなたはフライ級? ヘビー級?
面白そうだが,何を買えばいいのか分からないということがあると思います。私もそうでした。タイトルはこのことに一見関係なさそうですが,実は大変関係あるのです。ボクシングの世界では体重で区切りがあり,同じ階級での試合があり,チャンピオンがいます。マジックも同じなのです。ここでマジックの階級を主要なものだけ5つ上げたいと思います。- スタンダード
- モダン
- レガシー
- ヴィンテージ
- リミテッド
一番プレイ人口が多いのがスタンダードです。スタンとも呼ばれます。最新のブロックに収録されているカードと,その前のブロックのカード,更にそのブロックと最新ブロックの間に出される基本セットだけ(厳密にはその次の基本セットまで)が使えるフォーマットのことを指します。今だと「基本セット2014」と,「ラヴニカへの回帰・ブロック」と「テーロス・ブロック」がスタンダード・リーガルです(使えることをリーガルと呼びます)。このフォーマットに関してだけは,よっぽどのことが無い限り禁止カードも制限カードもありません。
モダンはもう少しだけ使えるカードが増えます。カードの表面のデザインが新枠になってからのカードが全て使えるフォーマットで,大雑把に言うと2003年7月以降に発売されたカードがほとんど使えます。最近,プレイ人口がぐっと増えてきているフォーマットでもあります。
レガシーはマジックが発売されてからのカードがほとんど使用できるフォーマットです。ただし禁止カードが設定されています。
ヴィンテージはほとんど全てのカードが使用できるフォーマットのことを指します。禁止カードも三種類しかなく,今では禁止されたアンティ(賭け試合)に関わるものなどのゲームとは関係ないものです。どれだけ強いカードも制限カードどまりですが使用できるのが特徴です。
最後に,リミテッドです。リミテッドとは限定戦(最初のほうに名前だけ出てきましたね)のことで,カードプールは遊び方によって様々ですが,今までのフォーマットとは違った遊び方であることは共通しています。今まで紹介した4つのフォーマットは構築戦と呼ばれ,何らかの形で得たカードを使ってデッキを組んで遊ぶものです。限定戦はそうしたカード資産は要らないものが多いのが特徴です。例えば「1パック・シールド」はパックを1つ買ってその場で開封し,土地を何枚か混ぜてデッキにしたもので遊びます。「シールド」はお互いに6パック持ちより,その場で開封して出てきたカードと基本土地カードを使ってデッキを作って遊ぶやり方です。あと一つ,「ブースター・ドラフト」は四人から遊ぶやり方で,各員が3パックずつ未開封のパックを持ち寄って同時に一つずつ開封し,一枚デッキに加えたいカードを選んで残りを隣の人に渡していくことを繰り返しデッキを作る遊び方です。
《Timewalk》 |
でも友達がいないと楽しめないのでしょう?
あなたが親しい友達と,自宅で,友達の家で,アナログに楽しみたいならその通りだというしかありません。しかしマジックには無料で楽しめる公認大会や,オンライン上で楽しむ方法があるのです。フライデー・ナイト・マジック(通称FNM)は毎金曜日に店舗で行なわれる無料の公認大会です。優勝すれば商品もありますよ(参加無料なのに!!)。どの店舗でFNMが開催されているかは,公式ホームページに店舗検索があるので是非活用してみてください。
オンラインでマジックを楽しみたい方には,Duels of the Planeswalkers(以下DotP)というゲームと,Magic Onlineというものがあります。 DotPは決められたデッキに何枚かのカード入れ換え枠を使って楽しむゲームで,このブログでもいくつか紹介記事があります。私もDotPユーザーです。Magic Onlineはマジックがそのままオンライン上で楽しむことができますが,Windowsユーザ限定で英語しか言語がサポートされていません。
また,コレクションという楽しみ方もあります。私はTerese Nielsenの絵がとても好きで,何枚か彼女の絵の公式プリント画も持っています。絵師単というフォーマットもカジュアルレベルであるくらいです。一人の絵師の描いたカードたちだけでデッキを組む面白い試みです。好きなカードの他言語版を集めている方もおられますし,とりあえず目的のカードを見つけたら買い占める”無限回収”という人もいて,なかなか愉快な世界だとは思いませんか?
私の楽しみ方は,基本的にはリミテッドが最多です。ブースター・ドラフトが大好きで,中でもチーム・ドラフトというものを好んで遊んでいます。次点でスタンダード,その次に統率者戦(EDH)ですね。魔王戦もたまにやります。拡張アートも好きなのでやっていますよ。今の時期は手が冷えるので中断していますが,夏には再開したいです。
始めるときはこれを買え!
スタンダード:スタンダードを今すぐ始めたくなったら,二つの選択肢があります。エントリー・デッキとイベント・デッキ(Amazonの商品ページに飛びます)です。簡単に言うとエントリー・デッキは¥1,500程度でリミテッドのデッキを強化した内容のものが,イベント・デッキは¥3,000程度でFNMに出ても勝てるような内容のものが手に入ります。FNMについては前項を参照してください。どちらの商品もルールや遊び方,ストーリーの紹介が載っているのでオススメです。モダン:モダンを今すぐ始めるのは難しい。デッキリストを調べてカードを買うことをオススメします。今年の1/9(Thu.)のいアナウンスのあったモダン・イベント・デッキ(米WotCの紹介ページに飛びます)($74.99)が5月に発売されるため買えばそこそこ勝てるデッキが手に入れられると思いますが,英語版しか発売されないため入荷する店舗が限られるため注意。
レガシー,ヴィンテージ:今からマジックに触れようという人には先ず向かないフォーマットです。ただし,デュエル・デッキという商品の中に含まれているデッキのカードはこのフォーマットでしか使えないカードがあるため,このフォーマットで遊んでいることになっている初心者も多く,意外と身近な存在でもあります。
リミテッド:リミテッドは初心者にオススメのフォーマットです。遊び方が数多くあり,大会に使用される競技性の高いものや全くカジュアルなものまで,かかる金額も¥300〜¥3,000がリミテッドの中心でかなり安いです。中でも全くカード資産がなくても楽しめるブースター・バトルパックという商品は¥1,000以下で準ランダムなリミテッド戦用デッキを二つ手に入れられるため,すぐに遊ぶことができます。
最近だと有名な日本のプロ・プレイヤーがリミテッド戦の一つであるブースター・ドラフト戦についてのコラムを日公式サイトで連載していますね。ブースター・ドラフトは私も大好きな遊び方です。
先ずはぜひお店にいって,カードを手に取ってみて下さい。きっとお気に入りの色やカード,世界が見つかるはずです。