今回は去る11/20(Thu.)に日本語版が発売となったAssassin's Creed Unityを遊んでみたので、現時点で押さえておきたいポイントと感想をまとめてみた。今回の一味違うアサシンクリードの体験談を読んでいって欲しい。
驚きのライティング
海外版の発売が先行していたため、日本語版の発売以前より様々な情報がインターネットを介して入ってきていた中で気になったポイントはやはり『フレームレートの極端な低下』と『進行不能などの各種バグ』であった。
フレームレートの極端な低下は、プレイしてみるとわかるがほとんど感じられなかった。
フレームレートが低下しカクつく原因は現在(執筆時11/26)ではオンラインに関わる内部タスク処理の方法の不具合であろうと推測されており、実際オフラインでプレイすると改善が見られるとのユーザーからの声がある。これは日本の11/26に配信されたパッチで対応したとのこと。
実際はどういう場面でフレームレートの低下が起きるかというと、特定の建物のモザイクガラスの近くを登っているときに光源の処理の問題かカクつくことが稀にある。
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ステンドグラスの光源処理 |
また、建物から出るときの眩しい太陽光の様子や建物に入るときの室内の一瞬の暗さは今までのライティング技術ではあり得なかった素晴らしさだ。
技術革命
また、さらなる技術の発展を感じられるのが民衆の存在だ。
Assassin's Creed Ⅲでは大量の兵士を描くことができるほどのエンジンの改善を推していたが、今回はその比ではない。
同じ動きをしているイギリスの兵士1000人もそれは良かったのだが、今回はフランス革命において市民が1000人いるどころではないほど押し寄せている場面に何度も遭遇する。
これはまさに革命だ。
映画のような演出
これまでのアサシンクリードでは映画のような派手なアクションと目まぐるしい展開のあるタイトルコールのある作品はRevelationsとBrotherhoodといった短めの作品に見られ、あまり話題になることがなかった。今作Unityもそれらと同様にナンバリングタイトルではないのが理由かは分からないが、ハリウッド映画のようなタイトルコールがあなたを待っている。
私はこれがとても好みで、なぜかというと強く印象に残るからである。
動画に引き込むためにセクシュアルな要素を入れるように、タイトルコールには息もつかせぬ展開が必要なものであると私は考えている。
パルクール2.0
もうひとつの改善点はパルクールである。ここは素晴らしいポイントで、過去作を置いてけぼりにしているパルクールの熟成された技術がここにある。
木に登れるようになったコナーのパルクールはパルクールver.1.0に追加要素を加えたものであっただけだし、その次の主人公ケンウェイのパルクールは操作性が良くなっただけであった。
今作Unityのアルノのパルクールはまさにパルクール2.0といった感じで、より実在のパルクールに近づいたクールな挙動となっている。こうした全体的なシェイプアップによりこれからのスタンダードを作ろうという意識が見られることは喜ばしい。
変更された警戒システム
以前までの警備兵は、エリア内での異変にだけはとても敏感な火事場の馬鹿力タイプであった。はっきりいっておくが、一度でも見つかったら戦うことを強いられていた過去作の仕様は今作のインタラクティブな仕様を知った後では楽しくない体験になるだろう。
今作では見つかった付近にいる3,4名が気付くだけで、隣の建物から躍起になって殺しにくる野蛮人はフランスにはいないのだ。
武器ホイールの消滅
なんと今作では武器ホイールがなくなった!
これはかつてショートカットキーを兼ねていた十字キーに割り当てられ、これによりアサシンは時間を止める特殊能力を使うことなくストレスフルに様々な道具を操れるマエストロとなった。
ただし小型のナイフを隠し持てなくなったのは盗賊のロールプレイを楽しむ私としては悲しいニュースである。
退屈なリトライ
今作でもっともため息の出る瞬間はミッションのリトライをするときである。
過去作に比べチェックポイントが少なく、かなり以前のアルノの状態に戻されることが多いのがフルシンクロを目指すものにとって大変キツい枷となっていると言える。
理性的でない日本語
今作のローカライズはきっとAbstergo翻訳にでもかけたのであろうという精度なのは間違いない(もちろんAbstergo翻訳なんてものはない)。
警備兵に見つかってつまみ出される主人公に向かって「後ろだ」なんて言う警備兵がどこにいる?
他にも英語の語順のまま字幕をつけている場面があるなど、数は多くないが気になる点がはっきりと存在している。
以上、レポっす