私がマジック:ザ・ギャザリングを楽しむ理由

こんにちは、すべらき( @T0340T )です。

皆さんはマジック:ザ・ギャザリング(以下マジック)に触れたことがありますか。
マジックは世界で初めて産まれたトレーディングカードゲームで、発売から20年を越える現在も尚新しい商品が生産され、日々世界中で楽しまれています。
私は4年ほど前からマジックに触れ、その大いなる魅力に少しずつ感化されてここ数年を生きてきました。
今回は、その魅力がどういったものかを少しでも紹介できたらと思いブログにまとめました。

まずこちらの動画を見てみましょう。これは今度の4月8日に発売される新しい商品の日本向け広告です。1分程度で見られます。※少しビックリするかもしれません。


動画はどうでしたか。ビックリしてしまった方はすいません。青いローブを着た人物が、狼男や天使のいる世界で何かの事件に巻き込まれていく様子が描かれていましたね。最後にはステンドグラスを破って恐ろしい形相の天使が現れました。この様子は全てカードの画像としても私たちの前に表れるのです。
マジックはこのように、ある一つの世界をキャラクターたちが訪れ、ストーリーを進めていく様子をプレイヤーが一緒に楽しめるようにデザインされています。今回はマジックの歴史の中で一回だけ舞台になったことのあるイニストラードと呼ばれる次元(マジックの言葉で世界のことです)を再訪して新しいストーリーが始まるところに、今丁度あなたは出くわしているのです。
どうでしょう。近年流行の兆しを見せているボードゲームやTRPGに近いワクワクする感覚があなたの体に走ってきていませんか。

あなた自身がほかの誰も結末を知らないストーリーの目撃者になろうとしていることはお分かりいただけたでしょうが、ではどうやってストーリーを知るのでしょう。方法はいくつかあります。
一つ目は、公式サイト(http://mtg-jp.comにアクセスして読み物を読むことです。一つ一つの次元で起こった出来事や、有名な人物を中心に据えたストーリーを読むことができます。カード一枚に5〜10分程度で読めるストーリーがついていることに興味が出たあなたにはこの方法が良いでしょう。現在ストーリー進行中の『イニストラードを覆う影』については様々な形の読み物を更新しているようです。
イニストラードにある州の議事録という形の珍しい読み物は公式サイトで更新中

二つ目は、カードの文章欄に書かれているフレイバーテキストを読むことです。フレイバーテキストとは、そのカードの全体や絵の雰囲気、背景設定を表すために使われています。このように。
"443:アヴァシンの狂気の背後には何かがある……"

アヴァシンというのは、かつてイニストラードを守るために作られた天使のことです。先ほどの動画の最後に出てきた天使は、アヴァシンなのです。彼女が作られた目的通りの何かを守るような目をしていたように見えたなら、もう一度確認してみるとさらに面白さに深みが出るでしょう。
基本的にはこの二種類の方法でストーリーを楽しむのですが、英語圏に縁のある方には更にいくつかの方法が追加されます。
一つは、ファットパックという商品(英語版のみ)に入っているストーリー解説冊子を読むことです。
また別の方法として、深くストーリーを知りたい方向けに書籍が販売されています。主にKindle本で手に入れることになると思います。気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。


こうした背景設定の細かさが私をマジックの世界から離さないのです。
ストーリー以外では、今回は謎解きイベントが催されています! 動画にその様子が載っています。今流行のリアル脱出ゲームにも雰囲気が似ていますね。2分程度で見られるイベントの様子をどうぞ。

TwitterやFacebookなどの各種SNSでは、これらのリアル謎解きイベントと併催されているオンライン謎解きイベントによって見つけられた新しいカードの情報で大いに盛り上がっています! 段々あなたもこのお祭りに参加してみる気持ちが出てきたでしょう。

こうしてワクワクがつのったら、カードで遊びたくなりますよね。そんな時マジックは、他のゲームと異なり簡単にゲームを遊ぶ方法があります。リミテッド戦(限定構築とも)があるのです。忙しい時やそんなにマジックにお金をかけずに遊べるので、私自身がこの方法でとても長く遊んでいます。
例えば、リミテッド戦の一つである1パック・シールド(別名ミニマスター)はマジックをもっともリーズナブルに遊ぶ方法です。プレイヤー2人がブースター・パックを1パックずつ持ち寄り、中身を見ないで開封して基本土地カードを混ぜて戦うルールとなります。
おっと、基本土地カードについての説明がまだでしたね。
基本土地カードは次元(もう覚えましたね、世界のことです)の様子を表すもっとも身近なカードです。
《平地/Plains》(9ED)
とても綺麗な夕日のある次元のようですね。土地カード以外のカードにはマナ・コストというものが設定されていて、そのマナ・コストを支払うために必要なマナを生み出す基本的なものが基本土地カードなのです。これは《平地》といって、白マナを生み出します。
同じ《平地》でも、次元の様子によって様変わりしてしまうのが土地カードの面白いところであり魅力です。例えば新作の舞台であるイニストラードでは、ほら……
《平地/Plains》(ISD)
なにやら《平地》に暗雲が立ち込めているようですよ。
さて、そろそろリミテッド戦の話に戻らないと私とあなたの間にもやがて暗雲が立ち込めてしまうでしょうから、話を戻すことにします。

これらの基本土地カードを持っていなくともカードショップで借りることができますし、ほとんど無料で買うこともできますが、そうでないお店でマジックを買うこともありますよね。そうした時に便利なオール・イン・ワンな商品が『対戦キット』と呼ばれるものです。簡単なルールブックも付いているので友達や家族、パートナーや同居人を誘うのにもっとも適しています。

お気づきの通り、リミテッド戦はその場でブースター・パックを開封して遊ぶので、「お金をかけた人が勝つ」というゲームではないという強みがあります。ただ、1パックだけの勝負では、勝敗を決める中で運のしめる割合が高いことに不満を持つプレイヤーも多いことでしょう。それでは、もう一歩踏み込んでみませんか。

リミテッド戦の一つにシールド戦というものがあります。これは、先ほどのミニマスターに似ている遊び方です。違うところは3パック使うところと、パックから出てきたカードと基本土地カードは好きな種類のものを好きな枚数入れることができるというものです。
この遊び方は運のしめる割合が少しは減るので、新しいカードセットの発売一週間前に全国のカードショップで開催されるプレリリース・パーティで商品つきの大会ルールとしても採用されています。新作は4月2日(土)と4月3日(金)にプレリリース・パーティーがあるはずです。お店は公式サイト(http://mtg-jp.comから探すとよいでしょう。
さらに運の要素を減らし、刺激的なゲームを求めるあなたにはブースター・ドラフトがオススメです。これは3パック用いることはシールド戦と同じなのですが、パックから出たカードを1枚選んで残りを隣の人に渡すという、さながら野球のドラフト会議のような手順を繰り返してデッキを作っていく遊び方があります。賞金の出る大会のルールとしても毎回採用されていて、しっかりと戦略を練ったり場の雰囲気を読むことが必要になるもっともエキサイティングな遊び方です。
こうしたリミテッド戦があるおかげで、カードを無駄にせず自分にあった楽しみ方ができるところが好みでもあります。

もっとTRPGのような遊び方もあります。
統率者戦EDHとも呼ばれます)という遊び方は、あなたの統率者となる伝説のクリーチャーを一枚選んで、選んだ統率者と同じ色のカードだけで作られた99枚のデッキを使って対戦します。あなたは黒マナの濃い悪辣な伝説のデーモンを信仰するプレイヤーになりきってもいいですし、兵士の気持ちを昂ぶらせ一斉に相手に殴りかかる伝説の隊長になることや、マジックの歴史上に存在する数々のドラゴンを使役するドラゴン・マスターになりきることもできるのです。もちろん、五色全てを操る多彩な魔導師に成り切って他のプレイヤーを圧倒するのも良いでしょう。
五色のスリヴァーを使って対戦相手を叩きのめそう!

魔王戦という遊び方もできます。魔王をやるプレイヤーは勇者側のプレイヤーを全て倒すことを目標とします。勇者は魔王を倒すことを目的とします。
魔王には戦う仲間がいませんが、計略カードを用いてさながらRPGのボスのように反則級の能力を無料で使うことができます。
この計略カードは、勇者の墓地にあるしもべを魔王軍の手先として利用できる。

一方勇者側は計略カードこそ持たないものの、一緒に戦うプレイヤーがいます。全員で相談して一斉に相手を攻撃したり、魔王を毒殺してみたり、協力して楽しむことができます。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。また、様々な楽しみ方ができるマジックの世界に触れてくれてありがとうございます。今度はあなたがプレイヤーになる番です。
その時には、ここで紹介した楽しみ方がまだ氷山の一角であったと理解できるでしょう。世界には様々な形でマジックを楽しむ人がいます。日本では最盛期よりカードを用いたマジックシーンが盛り上がっていないようですが、楽しみ方がより多様化しました。
カードを立体化してみたり、動画を作ったり、オンラインで遊んだり、コスプレをしてみたり、絵を描いてみたりとどんどんサブカルチャーが育ってきています。
あなたも是非その世界にこれからも触れていってください。

次にマジックの記事が上がるその時までに、あなたにプレインズウォーカーの灯がありますように。

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