This War of Mine 6日目

前回までのThis War of Mine

 戦争が起き国民全員がその日暮らしとなった日に出逢ったパヴレ、マルコ、ブルーノ。三人は物盗りによる襲撃を経てまとまり始め、気を新たに探索に出向く。探索先でマルコが見つけたのは初めてみる密造酒で、喜び勇んで手に取ったものの、生きている人の手によるものであることは明らかだった。


 ひどく腹が減っていた。チームのうち二人がこのサバイバル生活に根を上げかけていた。食料問題は常に我々を悩ませていて、それがチームの団結力を強くも弱くもしているのは毎回のことだった。

 幸いなことにまだ食料はあったので少しだけ胃をマシにしたら、さっそく温存した体力を使う作業にとりかかったのがパヴレであった。雨水を濾過して調理に利用できる形にしてくれるものらしい。

 濾過器を作ってはみたものの、アルコール飲料を作るための蒸留器がないので水は調理をする場合に利用するのみであった。ただこれから必要になる場合への投資だと考えれば安心である。

 またしてもドアを叩く音が館内に響き渡った。みんなが寝ているのでパヴレも黙っていたし、今は自動車が走る騒音なんて聞こえることはないので静寂が拠点を覆っていたのだ。交易商人のフランコをこんなに危ない中よく来てくれるなとねぎらったのは起きてきたブルーノで、彼は要らない宝石をガラクタと部品に変えてフランコを笑顔にさせた。

 時間が余っているなら、これで補修ができるじゃないかとパヴレも笑顔になっていた。 拠点の穴から敵が襲撃してきていることがだんだん明らかになってきたので、なるべく早めに塞がないと眠ることすら危うい。

 その夜はまたしても砲撃を受けた学校へ行くことに決めた。まだ物資があるからだ。ノコギリが作れないのでいずれにせよまたここに来ることにはなるのだろうが、今のうちになにが必要なのか確かめておきたい。またマルコが出かけて行った。

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