This War of Mine 13日目

前回までのThis War of Mine

 戦争が起き国民全員がその日暮らしとなった日に出逢ったパヴレ、マルコ、ブルーノと後に合流したマリン。抵抗しない者から窃盗をしたことへの罪の意識に苛まれるマリンとブルーノを家に残し、マルコは教会へ命をつなぐための探索をしに行った。しかし、めぼしい医療品も食料もそこには残っていなかった。


チームは暗く、鬱屈とした雰囲気に飲まれていた。昨夜、マリンが負傷したようだった。新しい医療品が手に入らなかったため、そうした消耗品はなるべく節約していかねばならない。

パヴレは暗いチームの中では他人よりもまだ幾分かは精神力を保つ方法を知っていた。そのうちのひとつは、自身の内面にもぐることだった。彼は戦前の自分の家族のことを思い出していた。

ブルーノはどちらかというと、そうしたことへの対処を自分ですることが苦手な部類の男だった。彼は現実から少しでも目をそらすために、よく椅子に座って本を読むのだった。これは最近の日課になっている。あとはたまに怪我を治すために寝ているだけだ。外にでることもまたいい療養になるのかもしれないが、怪我がそれを許さなかった。

それぞれが思い思いに日中を過ごしていると、夜やってきた。今日は物品の交換をしてくれる場所に行こうと考え、場所の様子見でコーヒー豆を用意して駐屯地に行くことにした。なにをくれるか分かったもんじゃないが、それも含めて様子見となる。

駐屯地に着く頃には雨が降っていた。見張りがいて入口の方を見てはいるが建物に入っても警戒はしないようだ。建物の扉のところにいる兵士はどうやら話を聞いてくれるらしい。

恐る恐る兵士と話してみると、どうやらいきなり銃を向けてくるようなひとたちではないらしい。ただしかなり交換レートが渋いようで、手持ちのものではなにも交換してもらえなかった。それに、ここにはガラクタがいくつかしかなく、物品など残っていないに等しい。駐屯地なのだから、なにかあれば兵士が持って行っているのが当然で、何か残っている方がおかしいのだが、これは様子見に一晩かけた価値がなさそうだ。価値のあるものを持っていないことがわかると、見張りの兵士が警告をしてきた。兵士が人を撃ちたくなる前に帰らないとならない。

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