前回までのThis War of Mine
戦争が起き国民全員がその日暮らしとなった日に出逢ったパヴレとマルコ。ブルーノを亡くした直後にマリンを亡くし、死への恐怖が増していく中で二人は生きていた。隣人の手伝いに行っていたマルコと探索を進めていたパヴレはともに無事に帰宅でき、いくつかの材料も確保できていたが、ケガがよくなるわけでも生活が苦しくなくなるわけでもなかった。
パヴレはマルコを助けるつもりなら病院からでも盗む決心をもう一度だけ思い出し、これから起こる良心との厳しい戦いについて思索をめぐらせた。
昼間は昨夜持ち帰った包帯をマルコに使って、集まったガラクタと部品で作業台を新しいものに作り変えた。いくら持っていても食料や医療品にはならないのだから、そうしたガラクタでできることはなんでもやるべきだ。
できあがった新しい作業台では、温度計を作ることができるようだ。これで、だんだんと近づいてくる冬に備えることができるかもしれない。パヴレはさっそく作って、暖炉を作り変えた。眠っているマルコが暖まればいいが。
その後夜まで寝ていたパヴレが探索に向かうことになった。しかし、どこももう残っているものが本当にわずかしかないようだ。自分たちと同じような境遇なのは、建物もそうだった。かつての繁栄の面影は、もうどこにも残っていなかった。