『今週おすすめのVTuber動画』について喋るラジオを始めて30回を迎えたので、その選り抜きをブログにのこしていこうという試みをする記事です。
今回はサキぽよの動画を例にして、現在業界最大手と言って間違いないにじさんじ所属ライバー以外のVTuberがこの先生きのこるにはどうしたらいいか、という話に触れます。
サキぽよのアラビア語講座vol2「ありがとう」【Arabic learning#2】
WFLE所属(元アマリリス組、その後個人を経て現在)の黒ギャルVTuberのサキぽよです。
この動画の再生回数が伸びるといいな、と思っています。
まず喋りを聞いてみてください。
他のサキぽよの動画と異なり、かなり「ハッキリ」「ゆっくり」「聞き取りやすく」まるでNHKの外国語講座のように動画は進んでいきます。
ここがひとつのポイントで、他者が成し得なかった分野を邁進していくことが数字につながるだろうなと思っています。
前提として、私はにじさんじライバーが増え続ける現象について質問を受けた時に、ランチェスター戦略のような経営戦略を元に広域に人材を展開していくことで強者の地位を揺るがないものとしていくため、と回答したことがあります。
その場合、個人勢のような業界最大手でない人がそれに対抗していくには、その「広域」に想定されていない領域を見つけて、ニッチな需要を獲得していくことが大きな手段となります。
今回の動画はそうしたニッチな需要をつくのがとても上手です。
そして、vol.2ではサブキャラ(相方)が登場し、場を盛り上げます。
サキぽよはアラビア語の専門家ではないので、教育色よりバラエティ色が求められますし、その方がやりやすいはずです。
又、VTuberのファンは特に「やりたいことをやってる」のか、「やりたくないこをやらされている」のかに敏感(ゲーム部の告発では、やりたくないことをやっていることが明言されていて問題視されていましたよね)なので、サキぽよのように好きなことをやっているんだろうけれどその確証を得るのが難しいジャンルに挑んでいる場合、本人が楽しんでいる姿を見せる必要があると思います。
その点でもサブキャラを出すのは場面を盛り上げて本人も楽しくやれる、面白い試みだと思っています。
そうしたニッチな需要をついた後で出てくる、エンディングシーンにも注目してみてください。
彼女はおすすめの動画を載せるだけでなく、自分がやっている動画をまるで番組紹介のように見せていることがわかります(『サキぽよと!』や『ぽよラジ』のシーンです)。
顧客をやんわりと囲い込むこのエンディングがすごく好きで、彼女の動画をひとつ見るだけで他にもどんなことをやっているかが分かり、ランディングゾーンとしての機能を果たしていると言えるでしょう。
以上、専門的なクリエイター路線もできる彼女が「お絵かきVTuber」でもなく、「漫画語りVTuber」でもなく、黒ギャルVTuberとして自分を押していくために作っている最新動画のおすすめのポイントでした。
VTuberを愛している人たちの、何らかの興味を引ければ幸いです。